手に職とはいうけれど
デザイナーなんて仕事してると、世間の、ちょっと知った人からは「手に職があって良いねぇ」と言われるんですけどね、もう、手に職なんて幻想に近いなぁ・・・と。
確かに、オペレータとは違う特殊スキルがあることは確かです。
でも、ほとんどの場合で、それは正当に評価されません。こう言っちゃオペレータさんに悪いんですが、扱いは一緒。デザイン読めない人相手にしている限りは、一緒なんです。
デザインってのは言語ですからね、英語読めない人に英語の文章評価しろって言っても出来ないのと一緒で、デザイン読めない人にデザインは評価できない。
どんなに良い仕事したって、そう言う人たち相手にしている以上は、オペレーション以外の価値は無いってことです。
だから、この土俵で戦う以上は、デザイナーは感性やデザインスキルだけあってもダメで、説明能力が必要です。しつこいくらい理論で固めて、相手にわかる言葉に翻訳してあげなきゃ全ての仕事は徒労に終わります。
企画で納得させても、プレゼン能力が高くてもそれだけじゃダメ。デザインが読めない人々に対して、企画書が一人歩きしても説明するに困らないくらい材料を与えてあげて、はじめて仕事が成立するのですから。
それができなきゃ、デザイナー的に良い仕事したって欠片も尊敬されません。
まぁ、日本じゃ専門教育受けた人以外ほとんどがデザイン読めませんから、これは仕方のないことですけどね。
そういうわけで、デザインのスキルは大して稼ぎにならないんですね。ホント、手に職なんて言ったって小遣い程度にしかならない。ましてや、デザイナーはじめフォトグラファだってライターだってこの手の労働はみーんなコモディティ化してますしね。この流れは仮に不況終わってもしばらく止まらないでしょ。不況も終わらないしね。
ってことで、稼ぎになるのは、もっぱら知識と説明能力と(あと行動力かな)いうことになるんじゃないですか。
皮肉にも、デザイン能力自体は非常に求められる時代になる・・いや、今だって求められているはずなんですけどね。今、ネット広告をはじめ数字主導になりすぎてますからね。それで、不確定要素の多いクリエイティブを軽視する流れが強い。いずれ反発が来ますが、それまではしばらく時間が掛かりそうです。
本当は、今クリエイティブに、少〜しばっかりおカネを使えば、ヒットをする可能性は非常に高いのですけど。中小企業にとっては、めちゃくちゃチャンスありますよ。今の時代。
これも日本的なところで、そういう冒険をする人は少ないですね。
僕らとしても、そういう冒険してくれるクライアントを捜さなきゃならないですね。
仮にそんなクライアントが見つからなくても、いずれデザインが評価される時期が来ます。
だから、しばらくカネにならないとわかっていても、刃がさびないように研いでおかなきゃならないんですね。
・・・で、結局は「手に職」回帰かっていうとそんなことはなく。パソコン上で作り始めたところから、手に職だった時代は終わったんじゃないですか。

