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【書評】日本社会と法

writer meijin writer 2010年08月17日 21:07

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日本社会と法 (岩波新書) [新書]
渡辺 洋三 (編集), 広渡 清吾 (編集), 甲斐 道太郎 (編集), 小森田 秋夫 (編集)

新書: 226ページ
出版社: 岩波書店 (1994/05)
発売日: 1994/05

この本を読もうと思ったのは、アゴラでの「光の道」論争が切っ掛けだったかな。国のグラウンドデザインみたいな話があって、そういえばそういう視点で考えたこと無いな、立法や行政のことあんまり知らないな、と思って。
もともと、僕自身が企業文化に対して懐疑的ということもあって、この本で言う「日本の企業社会」への問題意識や、それ関連する法制(立法)、行政の話は凄く参考になりました。
経済、金融や流通の効率と、生活、幸福を同時に考えることが国のグラウンドデザインに求められることでしょう。ちょうど今、マイケル・サンデルの「これからの『正義』の話をしよう」を読んでいるところですが、行き過ぎた経済の反省から、こうした政治哲学への注目というのが今起きているような気がします。

「日本社会と法」では、どちらかというとこれまでの国のありかたを批判する目線で、立法や行政、司法について語られています。経済的な発展、効率追求がが必ずしも悪だとは思いませんが、ある意味国民を欺くような法整備がなされ、国民生活や環境面において負の遺産を生んでいることは事実のように感じられます。

国のあり方として数々の問題が厳としてあるにもかかわらず、政治や行政の内容というのは見えづらく、またメディアも消費者の興味ばかりを追うが故に、国民の意識がそうした根本的な問題へ向かうことを阻害しているようです。

本書は、学校教育、不法就労、移民問題、女性問題に対し、学校教育やメディアとは違う視点と視野を与え、また読者に自ら考えることを課しています。まさに政治哲学ともリンクしているのですが、国際化が急速に拡大進行していく中で、日本がどのように国際的な立場をつくっていくかも含め、全体的な視野のなかで国や社会、生活を考える契機をもたらす、温度のある教科書です。ブックオフで見つければ100円で買えますので、一読をお勧めします。

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