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【書評】デザインイノベーション デザイン戦略の次の一手

writer meijin writer 2010年06月07日 11:25

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デザインイノベーション デザイン戦略の次の一手
出版社: 翔泳社 (2010/5/11)
発売日: 2010/5/11

フロッグデザインを興した、ハルトムット・エスリンガー氏の著作。自伝的な作品ではあるけども、氏のデザインに対する考えは今なお新鮮であって、かつ重要な提言を多く含んでいて非常に刺激的、かつ重要な内容となっています。

フロッグデザインといえば、もともとプロダクトデザインを志向して造形大に入った私としては、GKデザインと並んで憧れの存在でした。憧れって言っても、フロッグに入りたいと思ったことは無いのですが・・・そんな大それた事は想像もできなかったですね。

この本を読んで、私自身の仕事に対するモヤモヤした感情が、かなり晴れました。エスリンガー氏のように素晴らしい大きな仕事をしてきたわけではないのですが、デザイナーやクライアント企業に対する氏の要求は、私の考えと同じものだったからです。

つい先日の社内ミーティングで、私は「デザイナーたるもの経済を読め!」と言った事があるのですが、これは株価や経済動向そのものを指しているのではなく、顧客のビジネスを理解することを段階的に認識させていこうと考えた、その第一歩でした。
放っておくと、デザイナーは自分の価値観にアジャストしたものを作って満足しがちです。
かといって、顧客至上だというと、言いなりのものを作れば良いのかという誤解が生じます。

重要なのはプロとしての提案、つまり顧客の抱える「問題」を解決することです。その「問題」は、経営戦略とは切り離せないもので、表面的な美しさだけでは取り払うことができません。デザイナーは、その根源的な部分に切り込んで物事を考えなければなりません。

エスリンガー氏のデザインは、まさにそのような考えを体現したもので、私に大きな勇気を与えてくれました。

さらに、これからのデザインの行方、デザイナーの使命についても考えさせられます。
丁度、先日読了した「ネクスト・ソサエティ|P.Fドラッカー」の予見する今後の社会とリンクする部分があり、では、自分が具体的にすべきことは何か、ということについて大きな気づきを得ることができました。

非常に内容が濃く、刺激的で、かつ読みやすい本です。
デザイナー必読の一冊です。

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